サイズを大きくする方法はあるのか?研究から見える現実的な選択肢

これまでの研究で平均や心理的側面を見てきましたが、それでも『大きくしたい』と考える男性は少なくありません。最新の研究や臨床データをもとに、現実的な解決策を整理します。

2025/09/28
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サイズを大きくする方法はあるのか?研究から見える現実的な選択肢

サイズを大きくする方法はあるのか?

研究から見える現実的な選択肢

導入

これまでの記事では、世界的な平均値や地域差、女性の理想、そして「小さくても問題ない」ことを見てきました。
それでも「やっぱり大きくしたい」と考える男性が多いのも事実です。

では、実際にサイズを大きくする方法は存在するのでしょうか?
ここでは、最新の研究や臨床的な報告をもとに、現実的な選択肢とその限界を整理します。


本当にサイズを大きくできるのか?

結論から言えば、可能性を示す研究は存在するものの、万能な方法はありません
牽引器具や複合的な治療プロトコル(P-Long)、美容的な手術など、いくつかのアプローチがあります。
しかし、その効果は「一定の増大」が見られる程度であり、リスクや心理的側面も無視できません。


論文から見える実態

複合的アプローチ(P-Long プロトコル, 2023)

Brandeis J, et al. Increasing Penile Length and Girth in Healthy Men Using a Novel Protocol: The P-Long Study

前向きのパイロット研究(NCT04231422)では、PRP注射、牽引器具(RestoreX)、真空ポンプ、NOブースターサプリ(AFFIRM)を組み合わせた「P-Longプロトコル」が検証されました。
32人が登録、16人が6か月間のデータを完了し、結果は以下の通りです:

  • 勃起時の長さ:+2.1 cm(平均)
  • 勃起時の周囲長:+1.2 cm(平均)
  • 参加者全員が「勃起の硬さが改善した」と回答
  • 有害事象は報告されず

外部検証はまだ必要ですが、複合療法による増大効果が数値として示された初の臨床報告といえます。


牽引器具の効果(2009)

Gontero P, et al. Use of penile extender device in the treatment of penile curvature as a result of Peyronie’s disease. Results of a phase II prospective study

パイロット的な第II相試験では、ペイロニー病患者15人が対象となりました。
毎日5時間以上、6か月間ペニス牽引器具を使用したところ:

  • 弛緩時・伸展時の長さが 約1 cm 前後増加
  • ペニスの曲がり(湾曲)はわずかに改善(平均31度→27度)

大きな改善ではありませんが、器具を継続使用することで長さの増加が見られることが確認されました。
現在市販されている牽引器具も、この研究を背景に活用されているものがあります。


外科/非外科的アプローチのレビュー(2021)

García Gómez B, et al. Penile length augmentation surgical and non-surgical approaches for aesthetical purposes

文献レビューにより、**1661人分のデータ(14研究)**が整理されました。
結果として:

  • 外科的手術(靭帯切離、脂肪注入など)と非外科的手法(フィラー、PRPなど)は、いずれも数cmの増大効果を報告
  • ただし研究の質は低く、明確な推奨は困難
  • 可能であれば非外科的手法を優先すべきと結論

このレビューは、外科的処置はリスクが大きいこと、また心理的評価を十分に行う必要があることを強調しています。


メンタルヘルスの役割(2024)

Dewitte M. Penile size dissatisfaction: (going beyond) the role of the mental health professional

Dewitteは、サイズ不安を訴える男性の多くが実際には正常範囲にあることを示しています。
しかし文化的・社会的な影響から「自分は小さい」と思い込み、外科や増大処置を求めるケースが増えていると指摘。

  • サイズ不安は人口の 42〜55% に見られる
  • ED外来では 84% に達することもある
  • 実際に医学的治療が必要なケースはごく少数

そのため、心理的サポートや正しい情報提供が第一選択であり、外科や手術は慎重に検討すべきだと強調しています。


研究から見える現実的な選択肢

以上をまとめると、サイズを大きくする方法は存在するが、万能ではなくリスクや限界があるというのが現実です。

  • 牽引器具 → 数cmの増大が報告、効果は継続使用に依存
  • P-Long プロトコル → 初期段階だが有望なデータ
  • 外科的手法 → 効果はあるがリスクや不確実性が大きい
  • 心理的支援 → 実際には最も多くのケースで有効

つまり「治療」というよりも、複数の選択肢を理解して自分に合う方法を選ぶことが重要です。


生活や心理に役立てる視点

「自分は小さいかも」と思ったとき、選択肢は一つではありません。

  • 情報を正しく理解して安心する
  • 器具やサプリを生活に取り入れてみる
  • 必要に応じて専門家に相談する

DMMなどでは、実際に研究でも利用された牽引器具NO系サプリ(血流サポート)が市販されています。
「試してみる」ことで安心感や自信につながることもあります。

私が調べた限り、確実に効果があると断言できる方法は存在しません。
しかし、牽引器具や複合的なアプローチは一定の効果が報告されており、心理的安心と組み合わせて取り入れることが現実的な選択肢となるでしょう。


まとめ

  • サイズを大きくする研究は存在するが、万能ではない
  • 牽引器具やP-Longプロトコルは一定の効果を示す
  • 外科的手法はリスクが高く、慎重な検討が必要
  • 実際に多くの男性は「正常範囲」であり、心理的支援も重要
  • 市販器具やサプリの活用は、安心感や自信のサポートになる

参考文献

  • Brandeis J, et al. (2023). Increasing Penile Length and Girth in Healthy Men Using a Novel Protocol: The P-Long Study. J Sex Med. リンク
  • Gontero P, et al. (2009). Use of penile extender device in the treatment of penile curvature as a result of Peyronie's disease. Results of a phase II prospective study. J Sex Med. リンク
  • García Gómez B, et al. (2021). Penile length augmentation surgical and non-surgical approaches for aesthetical purposes. Int J Impot Res. リンク
  • Dewitte M. (2024). Penile size dissatisfaction: (going beyond) the role of the mental health professional. J Sex Med. リンク